1989年発売のシングル「GLORIA」と翌年発売のアルバム「KOOL KIDS」を紹介したいと思います。
「GLORIA」リリース前に武道館のステージに立ち、既に実力があるバンドとしてロック界の頂点に到達していたであろうZIGGY。
しかしこの作品でZIGGYは更に世間に認知されます。
その追い風にのり発売をしたKOOLKIDSはオリコン1位とセールスでも結果を残しました。
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GLORIA(3rd Single)
「GLORIA」が、1989年フジテレビの月9枠で放送された『同・級・生』の主題歌となり一躍時の人になりました。
これがいわゆる「ロン毛のロック兄ちゃんがお茶の間に登場した!」というやつです…
お馴染み風に言いましたがこの表現知りませんか?(笑)
そしてお茶の間にいた一人がこの私でございます!(当時 中学二年生)
正直、ZIGGYを知るまで日本人のロックってピンときていませんでした。
もちろん悪い意味ではないのですが、スーツみたいなフォーマルな服装で音も小ぎれいな感じがするバンドや、逆に普段着みたいな佇まいでパンク風の音楽だったり…はたまた歌謡曲みたいだったり。
「海外のロックアーティストとなんか違うよな?」ってずっと思っていました。
そんな中2少年の違和感を解決してくれたのがこの頃のZIGGYでした。
ボウリング場のジュークボックス(古い!)のリクエストで流れたPVに映った4人をみて「これこれ!」って思いました。
疾走感あるサウンドとキャッチーなメロディ、説得力あるルックスにやられました!
耳に残るメロディが秀逸なのはもちろんですが、曲のカウントとなる大山さんのドラム4発、戸城さんのベースソロ、松尾さんのギターソロ前のリフとキャッチーなソロ、森重さんの圧倒的な歌、と皆さんがそれぞれ際立つ構成で、売れるべくして売れたという感じがします。
そしてあのルックスです!
当時バンドブームでもあり、キッズ達はこぞってGLORIAのカバーをしていました。
そしてカップリング曲の「FEELIN’ SATISFIED」も秀逸です。
正直、私はGLORIAよりもこちらを多く聴きました。
当時は森重さんの歌とメロディーに魅せられていたわけですが、今ならギターとピアノがロックンロール色をより際立たせているんだというのがよく分かります。
KOOL KIDS(4th album)
前述の通り、 アルバムチャートで1位を獲得した作品。当然「GLORIA」の勢いがあったのでしょうが、文句なしの名盤。
これまでの作品に比べるとストレートでより耳に残るメロディの楽曲が多いと感じます。
質感も少しリッチになった印象です。
作曲に関しては、前作の「NICE & EASY」同様、森重さんと戸城さんが半々で提供しており、この先のZIGGYの方向性を決定づけた作品とも言えます。
お気に入り3曲
・WHISKY,R&R AND WOMEN
・928
・I’M JUST A ROCK’N ROLLER
アグレッシブかつメロディも素晴らしいこの3曲を挙げさせて頂きました。
ギターを弾く者として燃える曲です!
音楽誌「We ROCK Vol40」のインタビューでは、キーボードの佐藤達也さんが「WHISKY,R&R AND WOMEN」を一番好きな曲に挙げています。
「初めて聴いた時、ぶっ飛びました」と。
うん、よく分かります!
「928」では松尾さんのスライドギターがいいですね。
この曲に限らず松尾さんのスライドやアコースティックギターの使い方が洋楽テイストでZIGGYのカッコよさに一役買っていると感じます。
レコーディングメンバー
・森重樹一(Lead Vocal)
・松尾宗仁(Guitar,Mandoline)
・戸城憲夫(Bass,Lead Vocal,Banjo)
・大山正篤(Drums,Percussion)
ZIGGYは歴史が長いバンドなのでレコーディングメンバーを記させて頂きます。
デビューから次作の「YELLOW POP」まで同じメンバーです。
まとめ
今回はZIGGYが一般の人達に認知された一連の流れで、シングルとアルバムをまとめて紹介しました。
我々世代が「お茶の間」と言えばテレビの前にいることが容易に想像できますが、今はそんな言い方もしないのでしょうか。(笑)
ザ・ベストテンに出演した際の映像がYoutubeにアップされていますが、松尾さんのマーシャルアンプ二段積み、ギターソロで前に出てくる演出が最高ですね。
そこはもう武道館さながらでした。
若い人達にも聴いて頂けたらと思い記事にしました。
おまけ
お気に入り三曲に超代表曲「DON’T STOP BELIEVING」を選定しませんでした。
言うまでもないという部分もありますし、個人的に、この曲は森重さんの代表曲というイメージが強かったりもします。
「GLORIA」に引けを取らない名曲です。
アイキャッチ画像:O-DAN(Image by PublicDomainPictures from Pixabay)