1992年発売、5枚目のフルアルバム「YELLOW POP」を紹介します。
アルバムチャート首位の「KOOL KIDS」から2年2か月振りのフルアルバムで期待も大きく、当時、ロック好きやバンドマンに限らず一般の人にも認知されていて、もの凄い人気がありました。
ZIGGYファンの間ではひとつの転換期と認知されている作品。
アルバムタイトルの通りPOP路線の楽曲が増えて、曲によってはロックサウンドのギターが中心ではないアレンジです。
前作までと明らかに違うのは戸城さん作の曲。
当時の雑誌のインタビューなどでも、他にやりたい方向性はあるもののZIGGYで演るならメロディー中心のものと話されています。
私も「あれ?これまでと何か違うぞ?」という感覚はあったものの、森重さんの楽曲はこれまでの流れを汲んでいましたし、多感な時期の高校生だったため「これもカッコイイ!」とすんなり受け入れられそこまで違和感はありませんでした。
ただ、当のご本人達は違和感があったのでしょうか。
このアルバム発売後のライブツアーで二人のメンバーが脱退してしまいます。
![](https://rr-circus.com/wp-content/uploads/2021/08/katy-hardman-R9cmLpR8BWI-unsplash-320x180.jpg)
ライブツアー
ライブツアーでは新譜に加えて、それまでの楽曲達が演奏されましたので違和感どころかめちゃめちゃカッコイイステージでした。
私はライブビデオも発売されている武道館公演に行き、VHSビデオが擦り切れるほど何度も見てギター練習をしました。
(この記事を書きながらAmazonで再発売のDVDをポチっとしました(笑))
レコーディングにまつわるインタビューではメンバー全員がこれまでとは違う楽曲アレンジや演奏アプローチに言及しており、新たな挑戦をしたアルバムであることがわかります。
逆に音楽性の違いはメンバー間で明らかになったようです。
特に松尾さんは活動休業中に「やりたいのはシンプルなロックンロール」を再認識しており、活動再開の路線変更には葛藤があったことがわかります。
レコーディングメンバー
・森重樹一(Lead Vocal)
・松尾宗仁(Guitar,Mandoline)
・戸城憲夫(Bass,Lead Vocal,Banjo)
・大山正篤(Drums,Percussion)
・佐藤達也(Keyboard)サポートメンバー
デビューからここまでメンバーチェンジなく活動をしてきましたが、
ツアー終了後、松尾さんと大山さんは脱退します。
音楽性の違いの結果だとは思いますが、逆に色々な葛藤の中から名作が生まれた側面もあるのではないかと思います。
キーボードにはデビュー当時からのメンバーに加えてサポートで佐藤達也さんが参加されています。
キーボードの佐藤さんはその後も長くZIGGYに携わる方です。
戸城さん曰くアレンジでは「プラス(大幅)アルファ」の貢献をされたそうです。
お気に入り3曲
・SUMMER DAYS FOREVER〜8月のMother Sky(作詞:森重樹一、作曲:戸城憲夫)
・STAND BY MY SIDE(作詞作曲:森重樹一)
・訪れる夜だけに(作詞:森重樹一、作曲:戸城憲夫)
バッドボーイズロックの匂いがしない三選となりましたが、大好きな3曲です。
戸城さんの作品はさすがアレンジまでカッコイイですし、森重さんの作品はZIGGYの十八番壮大なバラード。
松尾さんのギターソロも名演です。
今現在のお気に入り3曲ですから明日は変わる可能性大です!(笑)
まとめ
高校生の私がバイトやお小遣いでCDを買ったりライブに行きだした時期の思い入れがあるアルバムです。まさに青春の1ページ。
2019年末の中野サンプラザのライブだったと思いますが、佐藤達也さんが「SWEET MAGIC」をやりたいと話してたと思います。
大賛成です!
おまけ
このアルバムを聴く度に「LET’S DO IT WITH THE MUSIC」のイントロリフは誰の発案なのか気になります。
森重さんがデモの時点で考えたのか?
デモ音源を作った際のギタリストが考えたのか?(神田さんとか?)
松尾さんなのか?
何にしても最高にロックンロールしてて何度聴いてもしびれますね。
アイキャッチ画像:O-DAN(UnsplashのMathが撮影した写真)